メールマガジン第109号(平成26年5月)

◇◇◇目次◇◇◇

●今月の数字:196件
●杉並区公表資料:防犯ガイドブック2014
●書籍紹介:『人口減少時代の自治体経営改革』
●HP紹介:大東京防犯ネットワーク
●雑感

−−−−−−−−−−

●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
● 今月の数字:196件・・・平成25年の区内空き巣認知件数 ●
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●

平成14年に1,711件と過去最悪を記録した、区内空き巣認知件数。

その後、平成15年(私が区議会議員に初当選させていただいた年ですね)に、杉並区では犯罪の多発及びそれに伴う区民の不安感の高まりに対応するため、区役所の組織として「危機管理室」を設置しました。

そして、警視庁OBを中心とした「安全パトロール隊」を発足させ、また、防犯自主団体の立ち上げ助成等を行ってきました。

こうした取組みもあり、現在の空き巣の認知件数は大幅に減少し、平成25年は196件となりました。

しかしながら、23区内では世田谷区に次いで多くなっています。

自らが被害にあわないよう、皆様も改めてお気をつけいただければと思います。

●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
● 杉並区公表資料:防犯ガイドブック2014 ●
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●

上記で見た通り、杉並区の空き巣認知件数は大幅に減少しましたが、一方で新たな被害として「母さん助けて詐欺(振り込め詐欺)」が増えてきております(平成25年の認知件数は126件)。

これまでの防犯に対する取組や現下の状況を踏まえ、読みやすいガイドブックとして作成されたのが、今回ご紹介する「防犯ガイドブック2014」です。

http://www2.city.suginami.tokyo.jp/library/file/crime_prevention_guide2014.pdf

子供の安全に向けた防犯標語「いかのおすし」や、杉並区犯罪発生情報メールの登録方法、安全パトロール隊による防犯診断申込み方法等も掲載されています。

8頁の読みやすいパンフレットですので、一度目を通していただければと思います。

なお、区民の安全安心を守るのは区政の役割ですが、一方で警察は都道府県の管轄となっています。

この役割分担をどうしていくかは、改めて考えていかねばなりませんね。

●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
● 書籍紹介:『人口減少時代の自治体経営改革』 大庫直樹著  ●
●  時事通信社 2,600円 2013年10月30日発行       ●
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●

大阪府・市政に参与として関わり、金融庁の参与もされている著者による、「自治体経営改革」論です。

府政にかかわってこられたことや、金融の専門家であることから、基礎自治体である杉並区には直接的にはあまりかかわってこないテーマもありますが(第3章の公営企業や第4章の信用保証制度)、

第1章の「人口減少社会で“小さな自治”をどう実現するか」

及び、

第2章の「“財務マネジメント”という業務が見落とされている」

については、今後の自治体経営を考えるうえで非常に役立つものだと思います。

例えば、以下のような文章がでてきます。

・「人口減少社会では、歳入が急速に縮小する一方、歳出は固定費部分もあり、人口減少の割には減少しない。そのため、超長期には財政が非常に苦しくなると予想される。(中略)思い切った事業の取捨選択が求められる時代になるということでもある。」(P.2)

・「生産年齢人口の減少は、総人口の減少に比べて非常に大きなものになると予想されている。高齢化社会として、高齢者の人口割合が問題視されることが多いが、本質的には納税してくれる働き手が極端に減少していくことがより深刻な問題を提起している。」(P.6)

・「地域住民や企業から一定の理解を得るためには、合理的な説明が不可欠となる。そのため、超長期の視野で歳入と歳出をシミュレートしてみて、どのような事態が起きうるのかを、早い段階で理解しておくことが必要になる。」(P.10)

・「社会の在り方が根本から違ってくる事態の前で、自治体だけが従前通りの枠組みを継続していけるようなことは、まず起きないはずである。」(P.42)

・「現実の自治体は人口減少とそれに伴う歳入減少による不連続点に差し掛かりつつある。アクションをとらずに地域がずるずると衰退していくのがよいのか、アクションをとってその時点は大きな変化にあたふたしても再び安定軌道に戻るのがよいのか、考えどころである。」(P.188)

いずれにしろ、いたずらに不安をあおるのではなく、想定される未来をしっかりと見据え、その対策を早い段階で行っていく、ということが、将来世代に痛みを先送りしない(もしくは、既に先送りしている痛みを軽減する)ために必要、ということだと思います。

●●●●●●●●●●●●●●●●●
● HP紹介:大東京防犯ネットワーク ●
●●●●●●●●●●●●●●●●●

防犯ボランティア応援サイトとして、東京都青少年・治安対策本部が開設しているのが、今回ご紹介する「大東京防犯ネットワーク」です。

http://www.bouhan.metro.tokyo.jp/index.html

都全体に関するHPですので、さすがに情報が充実しています。

個別の防犯ボランティア団体の取組を詳しく紹介するコーナーもあります。

http://www.bouhan.metro.tokyo.jp/90_archive/magazine/index.html

杉並区の団体も結構取り上げられておりますので、よろしければこちらも見ていただければと思います。

●●●●●
● 雑感 ●
●●●●●

ゴールデンウィークも終わり、新しい年度での生活も皆さま軌道にのってこられたのではないでしょうか。

平成26年第2回杉並区議会定例会は、今月27日(火)に開会予定です。

6月29日に杉並区長選挙(及び杉並区議会議員補欠選挙)が行われますので、現区長の任期内最後の定例区議会となります。

岩田いくま

               メルマガトップに戻る