◇◇◇目次◇◇◇

●書籍紹介�@：『世代間格差』他２冊
●書籍紹介�A：『体制維新−大阪都』他１冊
●雑感

−−−−−−−−−−

●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
●　書籍紹介�@：『世代間格差』　加藤久和著　　　　 ●
●　　ちくま新書　８４０円　２０１１年１１月１０日発行　●
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●

国では、「社会保障と税の一体改革」についての議論が行われております。

また、今世紀に入ってからは、「格差」に関する議論も多くなされるようになりました。

そして、国債や借入金などを合計した「国の借金」は、今年度末に１，０００兆円を突破
する見通しとなっております。

こうしたなかにおいて、現役世代である私達は何を考えなければならないのか。

私自身は、「将来世代への責任」ということを、強く感じております。

今回とりあげるのは、そうした「世代間をまたぐ問題」について論じた書籍です。

『世代間格差』では、

「世代間格差の問題は単純な損得計算ではなく、経済社会の制度疲労そのものであり、経
済社会のさまざまなシステムの持続可能性が失われつつあるということがその本質（P.14）」

として、今後目指すべき経済社会システムについて展望しています。

また、『世代間格差ってなんだ』（城繁幸、小黒一正、高橋亮平著。ＰＨＰ新書。７２０円。
２０１０年６月２９日発行）では、「雇用」「社会保障」「政治参加」「子育て・教育・家族」
の４つの視点から、世代間格差の問題が検討されています。

この書籍で「社会保障」について執筆した小黒一正氏が著したものが、『２０２０年、日本
が破綻する日』（小黒一正著。日経プレミアムシリーズ。８７０円。２０１０年８月９日発行）。
社会保障に限定せず、財政も含めた現状の経済社会システムの問題点、及び今後
のあり方が論じられています。

＊最近発行された『日本破綻を防ぐ２つのプラン』（小黒一正、小林慶一郎著。日経プレ
ミアムシリーズ。８９０円。２０１１年１１月９日発行）でも、同様な議論がなされているように
見受けられます（まだ読んでおりませんが、目次を見る限り）。

これらの書籍で取り上げられた「政策」は数多ありますが（私自身、『世代間格差』と
『２０２０年、日本が破綻する日』は大変参考になりました）、ポイントをあげれば、

「世代間の公平をいかに確保するか」

にあると思います。

政治に携わる者として、そして親世代の一人として、子供達に「いい世の中」を残せるよ
うに頑張らねば、と改めて想いを深めました。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　先頭に戻る

●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
●　書籍紹介�A：『体制維新−大阪都』　橋下徹、堺屋太一著　●
●　　文春新書　８５０円　２０１１年１０月３１日発行　　　　　　　 ●
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●

昨年の１１月には、皆様ご存じの通り、大阪で府知事・市長のダブル選挙が行われました。

結果は、大阪維新の会の圧勝（だと、私は思います）。

この選挙を通じて、「都構想」という言葉を耳にした方は多いと思います。

しかしながら、では「都構想」とはどういうものなのか。また、どういう発想から出てき
ているものなのか。

こうしたことを把握したい方は、『体制維新−大阪都』を読んでいただくのがよいのでは
ないかと思います。

細かい点にこだわれば、現在の都区制度（東京都と２３区間の制度）に対する誤認等はあ
りますし（例えば、「豊かな区」として千代田区と渋谷区があげられていますが、２区あげる
ならば、港区と渋谷区です）、また、「都はあくまでひとつ！」という反論も、ごもっとも
と思いますが、「統治の仕組み（体制、システム）を変えなければならない」という基本的
考え方は、私は賛同できます。

いずれにしろ、地方自治をめぐる制度論がこれだけ脚光を浴びたのは、地方政治に携わる
者として歓迎です。

なお、橋下市長が知事時代に、ブレーンとして支えた一人が上山信一氏。『大阪維新』
（上山信一著。角川ＳＳＣ新書。７８０円。２０１０年９月２５日発行）は、「本人（橋下市長）
以外が著したものが読みたい」という方には、よいのではないかと思います。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　先頭に戻る

●●●●●
●　雑感　●
●●●●●

新年明けましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いいたします。

メールマガジン第８１号、いかがだったでしょうか。

２月から始まる区議会第１回定例会（１６日から始まる予定です）では、今後１０年を見
据えた基本構想の審議も行われる予定であるため、長期的視点で経済社会システムを論じ
たものをとりあげました。

また、政府の地方制度調査会でも大都市制度のあり方をテーマとして本格的な議論を始め
る、とのことですので、「大阪都構想」について論じたものもとりあげました。

新年早々、「固い」テーマが並んでしまいましたが、ご容赦いただければと存じます。

なお、区政報告Ｖｏｌ.３３をホームページにＵｐしました。

http://ikuma-iwata.net/

こちらもご覧いただければ幸いです。

また、議会が始まる前に、「区政の関する意見交換会」を開催いたします。

●第４９回　２月５日（日）　１５：３０〜１７：００　久我山会館第一・第二集会室

●第５０回　２月８日（水）　１９：００〜２０：３０　高井戸地域区民センター第一・
第二集会室（仮設建物ですのでご注意ください）

テーマは両回とも、来年度予算（案）を中心にとりあげる予定です。

お時間が許すようであれば、寒いなか恐縮ですが、足をお運びいただければと思います。

岩田いくま

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　先頭に戻る

　　　　　　　　　　　　　　　メルマガトップに戻る