メールマガジン第59号(平成22年3月)
◇◇◇目次◇◇◇

今月の数字:12日間
書籍紹介:『インフルエンザは征圧できるのか』
雑感

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●今月の数字:12日間・・・                        ●
● 区立学校で、最も学級閉鎖が長かったクラスの学級閉鎖日数●
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昨秋は、新型インフルエンザが猛威をふるいました。

あらためて区立学校の学級閉鎖の状況を確認してみると、10月〜11月に学
級閉鎖が続出していたことがわかります。

そして、最も学級閉鎖日数が多かったクラスでは、稼働日ベースで12日間も
学級閉鎖になっていたとのことです。

つまり、2週間以上、普段よりも休みが多かったことになり、その分の授業を
埋め合わせるのは、なかなか大変だったのではないかと思います。

現在は落ち着きを取り戻しておりますが、来年度以降も安心できるかどうかは
わかりません。

今回の対応も教訓に、新たな状況が発生した場合にも適切に対応できるよう、
心しておきたいと思います。

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●書籍紹介:『インフルエンザは征圧できるのか』 著者:青野由利 ●
● 新潮社 ¥1,500 2009年11月20日               ●
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本書は、インフルエンザ及びそのパンデミックに立ち向かってきた世界規模で
の研究の軌跡を追ったものです。

著者自身が、「本書は全体にウイルス寄りの、少し(かなり?)偏った話に
なっている」(P.261)と記しているように、学生時代に「理科」が最も苦手
であった私には、読み進むペースがどうしても遅くなりがちなところも正直あ
りました。

それでも、インフルエンザやワクチンの基礎知識、とでも言うべき内容が丁寧
に示されており、インフルエンザやパンデミックに世界の科学者がどう取り組
んできたのかを、興味深く読み進めることができました。

ちなみに、先般当区の名誉区民に選ばれた歴史人口学者の速水融氏も、スペイ
ン・インフルエンザとの関連で登場します(引用されています)。

読み終わって感じたのは、

・日本の、国家としての研究体制の不十分さ ← リスクの最も高いウイルス
を扱う“BSL4”という施設が、日本には実質ない(一応2施設あるが、安全
性への不安を訴える住民の反対によって、実際はそうした病原体を扱っていな
い)

・学問の成果の公表をめぐる諸問題 ← 医学や公衆衛生の向上に役立つ一
方、バイオテロに使われる恐れもある

といったところでしょうか。

また、抗ウイルス剤の備蓄については日本でも議論がありましたが、例えば新
型ウイルスがタミフル耐性を獲得した場合のリスク等、考えねばならないこと
が多々あることも改めて実感しました。

いずれにしろ、政治に携わるものとしては、いざというときに、

「政策決定とコミュニケーションのためには、わかっていることを伝えるのと
同じように、わかっていないことを明確にすることが大事である。この目的
は、政治家よりも、問題に精通していて、権威ある科学的情報を提供できる人
が説明することによって、うまく達成できる。」(P.207)

という指摘は、しっかりと胸に刻んでおきたいと思います。

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●雑感●
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メールマガジン第59号、いかがだったでしょうか。

議会終了直後ということもあり、ご紹介する内容は少量とさせていただきまし
た。
申し訳ございません。

先週金曜日(3月12日)に閉会した平成22年区議会第1回定例会では、前
回ご紹介した「減税基金条例」が可決成立いたしました。

当日の本会議では、私も2度ほど登壇しております(他の議員が提案した修正
案に反対意見を述べるため、及び、私も提案者の一人である付帯決議への質疑
に答弁するため)。

お時間がありましたら、録画中継を見ていただければと思います。

http://www.gikai.city.suginami.tokyo.jp/vod/vodtop.htm

なお、2月13日に行った代表質問の映像も上記にありますので、こちらも見
ていただければ幸いです。

岩田いくま

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