◇◇◇目次◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
◇ ●今月の数字:239億円 ◇
◇ ●杉並区公表資料:ざいせい2008 ◇
◇ ●書籍紹介:『なぜ、改革は必ず失敗するのか』 ◇
◇ ●HP紹介:無料のクリップアート ◇
◇ ●雑感 ◇
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●今月の数字:239億円・・・将来にわたる財政負担額(平成19年度) ●
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先週まで行われていた議会では平成19年度の決算審査を行いました。
そうした時期ですので、区の財政状況を示す数値をとりあげたいと思います。
上記で示した「将来にわたる財政負担」とは、
区債残高 + 債務負担行為翌年度以降支出予定額 − 基金残高
です。
区債残高とは、いわゆる借金です。
債務負担行為とは、将来にわたって支払うことを約束した契約です。リース契約
や、長期にわたる工事契約をイメージいただくと、わかりやすいのではないでしょうか。
基金残高は、いわゆる貯金です。
この「将来にわたる財政負担額」は、
平成15年度・・・740億円
平成17年度・・・490億円
平成19年度・・・239億円
と、着実に減らしてきています。
普段はわかりやすさから「区債残高と基金残高の差」で財政健全化を示すこと
が多いのですが、債務負担行為を含めた財政負担額でも着実に健全化をたどって
いることを紹介しておきます。
上記の「将来にわたる財政負担額」も含め、財政に関する情報をわかりやすく
まとめた、いわゆる「財政白書」です。
http://www2.city.suginami.tokyo.jp/library/file/zaisei_2008.pdf
2001年の発行以来、年々改善が加えられており、100頁弱の資料ですが、
図表も多く、杉並区財政の概観するには非常に重宝な資料だと思います。
内容としても、各種財政指標に基づく分析だけでなく、バランスシートや行政
コスト計算書、キャッシュフロー計算書も掲載されており、また事業を選んで
ではありますが、事業別コスト計算やABC分析も行われております。
今年は、財政健全化法に基づく4指標(実質赤字比率、連結実質赤字比率、実質
公債費比率、将来負担比率)についても、計算式とともに、解説付きで掲載されて
います。
これ1冊で杉並区の財政状況のイメージがつかめると思いますので、ご興味のある
方はぜひご覧ください。
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● 書籍紹介:『なぜ、改革は必ず失敗するのか』 著者:木下敏之著 ●
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WAVE出版 2008年6月27日発行 ¥1,900 ●
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前佐賀市長の木下さんの著作です。
前半は佐賀市長時代の取り組みが紹介され、後半はご自身の自治体経営論が
示されています。
佐賀市と杉並区では置かれている環境が異なりますので、すべてをそのまま参考
にすることはできませんが、同じ「基礎自治体」ということで、具体的な施策に
ついても「なるほど」と思うところは結構ありました。
書籍中にも記されていますが、民間企業と異なり、自治体の場合は他の自治体が
行っている施策を真似することが許されます(いわゆる企業秘密に相当する
ようなものがほとんどないので、積極的に教えを請いに行けば、ほとんど教えて
もらえます)。
杉並区も改革を積極的に進めていますのが、当然他自治体の方が進んでいる
(効果的なことをしている)ものもありますので、そうしたところは素直に取り入れて
いきたいですね。
さて、自治体経営全般にかかわることで、記憶に残った文章を記しておきたいと思います。
・「県庁よりも国のほうが柔軟なことが多い」
これは、杉並区でも同じように感じます。基礎自治体(区市町村)における地方分権に
大きな障壁となっているのは、国よりもむしろ都道府県ですね。
・「改革とは、既得権益を次から次にはがしていくということです。一方で、改革で得た
利益は特定の層に集まることはなく、薄く広く配分されることにとどまります。」
まさにその通りであり、だからこそ改革は難しい、ということだとは思います。しかし、
正しいと思うことであれば、未来を信じて取り組むしかないですよね。
なお、タイトルからもわかるように、内容にはやや「自虐的」な感があります
(出来なかった理由が結構述べられているので)。
木下さん自身が改革派首長として結構著名な方でしたので、そうした方でもこう
だったのか、という感想を持つと同時に、杉並区長の突破力の凄さを改めて感じたのも
正直なところです。
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●HP紹介:無料のクリップアート ●
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もともと行っていた仕事柄、私は資料の類をほとんどパワーポイントで作成しています
(たとえば、区政報告書がそうです)。
そうした時に利用させていただいているのが、こちらの「無料のクリップアート集」です。
http://office.microsoft.com/ja-jp/clipart/default.aspx
どうしても文章だけだと"かたい"イメージになってしまいますので、何か象徴的な絵が
欲しい時には重宝しています。
ご興味のある方、ぜひお役立てください。
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● 雑感 ●
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メールマガジン第42号、いかがだったでしょうか。
今月10日(金)まで区議会第三回定例会があり、非常にあわただしい日々を送っておりました。
今回はちょうど決算審査を行ったところですので、決算関連の数値や資料をとりあげました。
数字にかかわる資料はどうしても敬遠しがちな方も多いと思いますが、お役所がつくる
資料としては、かなり読みやすく作られていると思いますので、お時間のあるときに
目を通していただければと思います。
次回の区議会定例会(平成20年第4回)は、11月22日(土)に開会される予定です。
その前にメールマガジン第43号(次号)をお送りする予定ですが、総選挙の日程次第で
変更を余儀なくされる場合がございますので、予めご了承いただければと思います。
岩田いくま