メールマガジン第38号(平成20年6月)
◇目次

今月の数字:28億円
書籍紹介:『自由と規律』
HP紹介:杉並区公式HP
雑感

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今月の数字:28億円・・・杉並区のたばこ税収入

マスコミで、たばこ税の大幅増税論がとりあげられています。

ということで、そもそも現在はどうなっているのかを、今回はとりあげたいと
思います。

まず、たばこの販売金額のうち、現在は約63%が税金です。
税の納め先は、国・都・区の全てにわたっています。

http://www.jti.co.jp/JTI/tobaccozei/graph_shikumi.html

ちなみに、市区町村たばこ税はどのように納税先(の自治体)が決まるかとい
うと、「購入した場所(の自治体)」にたばこ税が納められます。

したがって、昼間人口が多い都心区は、たばこ税収入も住民数に較べて高額と
なっています。

例えば、杉並区は人口約53万人で、たばこ税収入は約28億円ですが、

千代田区・・・人口5万人弱で、たばこ税収入は約35億円
港区・・・人口約20万人で、たばこ税収入は約59億円

となっています。

変わったところでは、人口が杉並区とほぼ同じ板橋区では、たばこ税収入は
33億円強あり、杉並区より5億円以上多い状況となっています。

たばこの功罪は皆様のご判断におまかせいたしますが、いずれにしろ、

「(どうせ)たばこを買うなら、杉並区内で買ってください」

というのが、区政に携わる私からのお願いですね(^_^)

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書籍紹介:『自由と規律』 著者:池田潔 岩波新書 ¥700(税別) 
1949年11月5日発行

約1世紀前の、イギリスのパブリックスクール(私立の中等学校)での学校生
活を記した書籍です。

結構色々な方が「想い出の書籍」として取り上げられるので、私も手にとって
みました。

初版は1949年ですが、私が手に取ったのは2007年10月発行の「第93刷」。

これだけでも、いかに多くの方に読まれているかがわかるのではないでしょう
か。

いわゆる「ノブレス・オブリージュ(高貴なる者の負う義務)」が、どのよう
な(学校)生活環境から形成されているのか、を実体験に即して示されていま
すが、現代でも通用する見解が節々に示されているように思いますので、いく
つか紹介したいと思います。

・「現今、われわれの社会の一部には、旧套を捨てて新奇に赴くに急なる余り
、事物の真価に対する公正な認識を誤り、自由と放縦を混同してあらゆる規律
を圧制として排撃する気風の強いことが示されている。」

"あらゆる規律を圧制として排撃"という部分は、議会で教育問題が議論になる
と、一部議員の見解に対してよく感じます。

・「その後の経験と分別によって得た判断を、すでにその当時から持ち合わせ
ていたかのような錯覚に陥る」

歴史問題を考える際にも、気をつけたい視点だと思います。

・「一定の枠によってのみ事物を律したり、数の表決によってのみ是非善悪を
決めることが、近頃各方面の流行となっている。三角定規と算盤だけで真の民
主主義が達成できるものかどうか。」

少数意見を大切にするのも民主主義であれば、最後は多数決原理で決定するの
も民主主義です。
難しい問題ですね。

・ 「最近、わが国でも種々な討論が行われ、ラジオその他でこれを聞く機会
が多いが、独断的な主張を断定的に押し付け、あらかじめ心の中に用意した一
言一句をそのままヅケヅケ尖った軍隊口調でが鳴りたてるものの多いのは如何
なるものか。癇高い蛮声が必ずしも論旨を強めるものとは限らず、軽妙な機智
が決して不真面目と混同さるべきでないと思うが如何。」

議会にいると、しばしば感じます。何とかならないものでしょうか。。。

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HP紹介:杉並区公式HP

5月30日から、杉並区公式HPがリニューアルされました。
既にご覧になられたでしょうか。

http://www.city.suginami.tokyo.jp/

随分と画面はすっきりしたように思います。
もっとも、旧来のHPに慣れておられた方にとっては、しばらく情報検索等にと
まどう面もあろうかと思います。その点は申し訳ございません。

リニューアル後の大きな変更点としては、「すぎなみ便利地図」が使えること
になったことでしょうか。

http://mappage.jp/S/S00.php?X=2.437168988&Y=0.6230209668&L=4

地図をベースとして色々な情報を探すことができますので、一度ご覧いただけ
ればと思います。

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雑感

メールマガジン第38号、いかがだったでしょうか。

今回は、身近な税金である「たばこ税」をとりあげてみました。
「28億円の税収」といえば、いわゆる「受益者負担」である「使用料及び手
数料収入」とほぼ同額です(こちらは約32億円の収入)。

ここでいう「使用料及び手数料」には、区民センター等の会議室使用料・スポ
ーツ施設使用料・区営住宅使用料・駐輪場使用料及び自転車撤去手数料・戸籍
や住民票の発行手数料・廃棄物処理手数料 等が全て含まれます。

捉え方は様々ですが、区の収入をこうした側面から見ていただくのも、区政を
考えるうえで役に立つのではないでしょうか。

さて、今週土曜日14日から、平成20年区議会第2回定例会が始まります。
http://www.gikai.city.suginami.tokyo.jp/nittei/nittei.htm

私が所属する総務財政委員会は、契約案件・補正予算を中心に13議案の審議
を行いますので、しっかり臨みたいと思います。

岩田いくま

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