メールマガジン第36号(平成20年4月)
◇目次

杉並区公表資料:新しい「ごみの分け方・出し方」と「収集曜日」
視察レポート:大阪市、神戸市、三重県
雑感

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杉並区公表資料:新しい「ごみの分け方・出し方」と「収集曜日」

今月から、ごみの分け方・出し方が変更となり、それに伴って収集曜日の変更
もありました。

変更のポイントは、
@ プラスチック製容器包装を資源ごみとして収集する
A ペットボトルの集積所回収を行う
B プラマークのないプラスチックや汚れのとれないプラスチック製容器包装
を可燃ごみとする
C 不燃ごみの減少に伴い、不燃ごみの収集頻度を週1回から隔週にする
といったところです。

これは、「サーマルリサイクル」というリサイクル手法もとることになったた
め、実施することとなりました。
http://tokyo23.seisou.or.jp/thermal/index.html

内容については資料が各戸配布されておりますので、皆様もご覧になっている
とは思いますが、HPからも取得することができます。

<新しい「ごみ・資源の分け方・出し方」>
http://www2.city.suginami.tokyo.jp/guide/guide.asp?n1=80&n2=700&n3=101

<ごみ収集地域別曜日表>
http://www2.city.suginami.tokyo.jp/guide/guide.asp?n1=80&n2=700&n3=111

<上記のパンフレット類>
http://www2.city.suginami.tokyo.jp/library/library.asp?genre=679740

しばらくは「あれ、これはどの分類だろう?」ということもあろうかと思いま
すが、ご協力いただきたく存じます。
よろしくお願いいたします。

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視察レポート:大阪市、神戸市、三重県

4月10日から11日にかけて、有志議員で視察に行ってきました。

詳細な視察報告書は改めて作成いたしますが、取り急ぎ視察の概略をご報告し
たいと思います。

@大阪市(10日 10:30〜12:00)

大阪市交通局の方から、「OSAKA PiTaPa」についてお話を伺いました。

http://www.osaka-pitapa.com/

PiTaPaとは、東京でいえば「PASMO(パスモ)」に相当する、交通
系ICカードです。

PASMOとの大きな違いは、「ポストペイ(後払い方式)」であることですね。

後払い方式のため、月間利用実績に応じた割引等が可能となっています(実際
に、サービス向上策として各種割引が行われています)。

また、関西の特徴は、PiTaPaを基盤として、電鉄各社がそれぞれカード
を発行していることです。

今回お話を伺ったのは、大阪市交通局及び株式会社大阪メトロサービスが発行
する「OSAKA PiTaPa」ですが、他にも、阪急阪神グループが発行
する「STACIA PiTaPa」や、近鉄が発行する「KIPS+PiT
aPa」等があります。

各々、サービスを競っているのが特徴的です。

さて、大阪市交通局に視察に伺った理由は、こうした交通系ICカードを利用
して、行政サービス向上をできないか、という視点から話を伺いました。

都内でもいくつかの商店街が、SuicaやPASMOを利用した商店街ポイ
ント事業を行っていますが、行政サービスにまでは拡がっていません。

OSAKA PiTaPaでは、「楽楽ポケット」という名称で、将来的な行
政サービス利用を見据えていることから、状況を伺いましたが、現状では会員
証としての利用程度とのことでした。

http://www.osaka-pitapa.com/service/raku2pocket/

ただ、既存のICカードに後からサービスを登録できることに着目し、「イン
フラ」として導入している、とのことでした。

区民サービス向上策としてどのようなことが可能か、これからも考えていきた
いと思います。

A神戸市(10日 14:00〜15:30)

神戸市行財政局の方から、「阪神・淡路大震災と神戸市財政」についてお話を
伺いました。

当区では「減税自治体構想」の研究が進められていますが、基金を積み立てる
理由のひとつとして、「いざというときのため」も挙げられています。

そうしたことから、「阪神・淡路大震災の復旧・復興にどれくらいお金がかか
ったのか」を伺いました。

○ 阪神・淡路大震災の被害総額は約10兆円、うち神戸市分が7兆円。

○ 神戸市の震災関連事業費は一般会計が2兆1千億円、特別会計や企業会計
も含めると、2兆8千億円。

○ 神戸市の一般会計は約7千億円。単純に一般会計ベースで考えると、3年
分の予算が必要。

○ 2兆1千億円の財源内訳は、国や県からの支出金(補助金)が約3割、市
独自財源が約2割、市債でまかなったのが約5割。

○ 市債の償還にあたっては、一定程度地方交付税が交付されるが、せいぜい
発行額の3〜4割。

○ 市債には利払いもあるため、結局返済額は借入額の倍近くになる。

以上を考えると、いざ震災が起こっても、思ったほど国は面倒をみてくれず、
自治体財政に多大なる影響を与えることが改めて確認できたように思います。

杉並区の一般会計予算は年間約1,500億円ですので、単純に3倍とすると
、4,500億円になります。

基金をこれだけ積む必要があるのかどうか、という問題はありますが、やはり
ある程度自治体独自の備えが必要なように思います。

なお、阪神・淡路大震災に関する情報は、下記神戸市のHPからもご覧になれ
ます。

<災害と戦災 資料館>
http://www.city.kobe.jp/cityoffice/09/010/shiryokan/index.html

<震災資料室>
http://www.city.kobe.jp/cityoffice/15/020/quake/

B三重県(11日 13:10〜16:10)

三重県では、三重県議会が主催する「第4回全国自治体議会改革推進シンポジ
ウム」に参加しました。
http://www.pref.mie.jp/KENGIKAI/katsudou/kaikaku/sinpo4/gaiyo.htm

三重県議会では、全国に先駆けて様々な議会改革を行っています。

昨年夏も、有志議員で、議会のインターネット中継や議会基本条例についてお
話を伺いました。

三重県議会ではその後も、定例会の招集回数を見直して(4回→2回)、会期
日数を大幅に増やしたり(約100日→約240日)、学校への議会出前講座
を行ったりしています。

<定例会の招集回数・会期見直しについて>
http://www.pref.mie.jp/KENGIKAI/shikumi/torikumi/pdf/minaoshi.pdf

<学校への議会出前講座>
http://www.pref.mie.jp/KENGIKAI/koutyou/demae/index.htm

今回はシンポジウムということで、第1部が前鳥取県知事の片山善博さんの基
調講演、第2部が三重県議会議長を含めた4名によるパネルディスカッション
でした。

片山前知事の基調講演はなかなか刺激的な発言も多く、

「議会は首長の独断や暴走を制御しなければならない」

「税条例こそ自治の根幹」

といったあたりのことを、具体例を交えてお話されました。

内容自体は当然のことばかりですが、杉並区議会での状況を具体的に思い浮か
べながら、色々と考えさせられました。

第2部のパネルディスカッションは、残念ながらパネラーの最初のスピーチが
全体に長く、"ディスカッション"にならなかったのが残念でした。

また、正直なところ、人選にも疑問符がついたように思います。

いずれにしろ、「自治体議会がシンポジウムを主催する」ということ自体が、
非常に価値ある取り組みであることは間違いありません。

いずれ杉並区議会として、「全国市区町村議会改革推進シンポジウム」のよう
なものが開催できれば、と思いをめぐらせました。

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雑感

メールマガジン第36号、いかがだったでしょうか。

今回は視察報告を中心にまとめさせていただきました。

他都市の視察や各種シンポジウム等に参加すると、「まだまだやらねばならな
いことがたくさんある」ということを常に実感させられます。

日々の仕事を大切にしたうえで、少しでも政策的な取り組みが実現できるよう
、これからも取組んでいきたいと思います。

岩田いくま

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