メールマガジン第35号(平成20年3月)
◇目次

今月の数字:404人
杉並区公表資料:教育ビジョン推進計画
書籍紹介:『大人の見識』
杉並区の提携都市
雑感

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今月の数字:404人・・・この1年で増えた区内の0〜5歳児数

昨年、杉並区では矢継ぎ早に「子育て支援策」を打ち出しました。

特徴的なものを列挙すると、

@ 医療費無料化適用対象の拡大(就学前児童→義務教育終了まで)
A 妊産婦健診助成の拡大(2回→14回)
B 子育て応援券制度の導入

等があげられます。

また、子育てサイトも開設しました。

http://www.suginami-kosodate.jp/xoops/

こうした施策の成果か、昨年1月に比べ、今年1月段階で0〜5歳児の数が、
404人増えました(19,712人→20,116人)。

率にすると2%ですが、1年でこれだけ増えると区政にも影響が出てきます。

例えば、昨年4月段階で、保育園の待機児童数は13人でしたが、今年は4月
入園申込者数が、昨年より約100名増加しています。

結果、まだ確定しておりませんが、昨年より保育園待機児童数は増えてしまい
そうです。

見通しの甘さは、区政に携わる一人として反省せねばなりません。

ただ、これだけ急に増えるとは私自身も想定外でした。

各自治体が施策を競うことによって住民移動がこれだけ行われるということを
、身にしみて感じる1件ですが、きちんと先を読んで、体系的に施策を行う必
要性を改めて感じました。

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杉並区公表資料:教育ビジョン推進計画

教育分野における、今後3年間(平成20年度〜平成22年度)の重点施策を
計画化したものが、この教育ビジョン推進計画です。

http://www2.city.suginami.tokyo.jp/library/file/public_siryo1908_2.pdf

今回の特徴としては、前回の教育ビジョン推進計画で提示されていた事業を大
幅に整理・統合したことではないでしょうか(59事業→36事業)。

前回の計画は、かなり意欲的で、私は率直なところ「こんなに出来るの?」と
いう感を抱きました。

http://www2.city.suginami.tokyo.jp/library/file/ev_suisin.pdf

計画改定にあたり、意欲的でありつつも現実的な線に近づいてきたかな、と受
け止めております。

ところで、和田中が始めた取組み(民間の塾と地域本部が協力した希望者への
勉強指導)がマスコミでも取り上げられ、議会でもかなり話題となりましたが
、私は好意的に見ています。

というのも、「学校でやった方がいいこと」は無限にありますが、「学校で出
来ること」には限りがあります。

であるならば、子供達にとって良いと思うことを、地域の大人が可能な範囲で
工夫して取り組んでいくことが、今後「子供への教育」を考えるならば必要だ
と思うからです。

つまり、

@ 学校は、全員が学ぶべきことを行う
A 地域は、「やった方がいい」ことを行う(子供は、興味に応じて参加すれ
ばよい)
B 教育委員会は、@の範囲を考え、Aに対しては側面支援を行う

という役割分担を図っていくべきではないでしょうか。

そうした点から、和田中の取組みも、「子供のニーズ(かつ大人も必要と思う
こと)にいかに工夫して対応するか」の試みとして捉えるべきだと考えていま
す。

もちろん、問題となることも今後でてくるでしょうから、随時対応・修正は必
要だと思います。

いずれにしろ、教育をめぐっては常に議論百出となりますが、「現場の工夫」
はできるだけ尊重していくべきではないかと思います。

なお、教育ビジョン推進計画は、現在、区民意見提出手続きの最中ですので、
よろしければご意見をお寄せいただければと思います。

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書籍紹介:『大人の見識』 著者:阿川弘之 新潮新書 2007年11
月20日発行 ¥680(税別) 

かなり売れたようですね。
私も一気に読み終わりました。
非常に読みやすい本だと思います。

ただ、海軍の良き伝統が随所に紹介されていますが、時同じくして、イージス
艦「あたご」の事故に絡む問題が表出したのは、皮肉な感もします。

さて、少しではありますが、印象に残った内容を列挙したいと思います。

・「今、西欧自由圏の諸国で、民意尊重は政治の基本でしょうが、尊重し過ぎ
ると衆愚の支配になりかねない。」

メールマガジン第33号で取り上げた話題に通じる考えだと思います。

・「"いったん自らを状況の外へ置く"という姿勢、"対象にのめりこまず距離
を置く"という余裕がユーモアの源」

必死なときこそ自己を客観視できるか、まさに「ウォームハート、クールヘッ
ド」ですね。

・「物事が宙ぶらりんの状態で延々と続くのが人の魂を一番まいらせる。その
状態がどっちかへ決した時、ひとは大変な気持ちよさを味わうのだが、もしそ
れが国の指導者に伝染すると、その国は滅亡の危機に瀕する」
・「英国のエリートは、物事がどちらにも決まらない気持ち悪さに延々と耐え
ねばならないという教育をされている。」

これも、常に意識しておかねばならないと思います。「白か黒か」はわかりや
すいですが、「精神的持久力」こそが責任ある態度をとるには必要だと思いま
す。

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杉並区の提携都市

杉並区では、いくつかの都市と提携を行っています。
そして、交流内容によって、その呼称も異なります。

現在結ばれている都市提携は、

@友好自治体(海外)・・・オーストラリア・ウィロビー市、大韓民国ソウル
特別市瑞草(ソッチョ)区
A友好自治体(国内)・・・群馬県吾妻郡東吾妻町
B交流自治体(国内)・・・北海道名寄市
C個別協定自治体(国内)・・・新潟県小千谷市(災害時相互援助協定)、福
島県南相馬市(災害時相互援助協定)、福島県北塩原村(保養地まるごと協定


の7つです。皆さん、ご存知だったでしょうか?

ところで、「個別協定」についてはわかりますが、「友好自治体」と「交流自
治体」は何が違うのでしょうか?要綱上では

友好自治体・・・区の執行機関との間において、執行機関相互が都市交流を行
う区市町村をいう
交流自治体・・・区との間において、上記以外で交流内容を特定した都市交流
を行う区市町村をいう

となっていますが、実際問題として、東吾妻町と名寄市で交流内容が異なって
いるわけではありません。

このあたりは、改めて整理する必要があるように思います(今回の予算特別委
員会でも指摘しました)。

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雑感

メールマガジン第35号、いかがだったでしょうか。

区議会第1回定例会も、14日(金)に閉会しました。
今回から本会議はインターネット録画中継がされております。
私の代表質問も見ることができますので、よろしければご覧ください。

http://www.gikai.city.suginami.tokyo.jp/vod/20-01/200216.htm

次回は5月29日(木)に議会内人事を決める臨時会、6月14日(土)から
第2回定例会が開催される予定です。
4月、5月は定例会がありませんので、しっかり準備をしていきたいと思いま
す。

岩田いくま

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