メールマガジン第21号(平成19年1月)
◇目次

今月の数字:73件
書籍紹介:『選択の自由』
HP紹介:すぎなみ子育てサイト
雑感

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●今月の数字:73件・・・平成19年元旦に杉並区役所が受け取った婚姻届出数 ●
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今年の元旦は、「大安」でした。
そのせいか、例年元旦の婚姻届出数は5〜6件らしいのですが、今年は何と73件もあったようです。(区長の年頭挨拶より)

ちなみに、年間の婚姻届出数は、大体8,000件前後です。

http://www2.city.suginami.tokyo.jp/library/file/20050210_s.xls

単純に365日で割り返すと、1日平均22件ですので、73件というのは確かに多いですね。

一方で、年間出生届出数は、大体6,000件です。確かに、当区の合計特殊出生率に近い数字になりますね。

参考ながら、昨年2月から始まった「区役所いつでも電話サービス(杉並区コールセンター)」への問い合わせ内容ベスト5に、「婚姻届を出したい」が入っています。

http://www2.city.suginami.tokyo.jp/news/news.asp?news=4505

なお、私は平成13年に杉並区役所に婚姻届を出しに行きました(もう6年前になるんですね。。。)

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● 書籍紹介:『選択の自由』 M&R・フリードマン著(西山千明訳)                  ●
●  日本経済新聞社(日経ビジネス人文庫) 値段:1,238円(税別) 発行:2002年6月1日 ●
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著者の一人であるM・フリードマン氏が昨年11月に亡くなりました。
年頭の書籍紹介として、私自身の考え方も非常に近い氏の著作を紹介したいと思います。
(前号で紹介した、私の11月の一般質問を読んでいただければわかるように、区長も近い考え方を持っています)

キーワードを一言とりあげるならば、私は

「自由な個人相互間における自発的協力」(P.46。以下、ページは上記文庫本でのページ)

になるのではないかと思います。

よく、氏を含めた新自由主義の考え方を批判する言葉として、
「市場原理主義」
なる言葉がきかれますが、私は、

「市場"原理主義"」

なのか、

「"市場原理"主義」

なのかで、全く様相が異なると考えています。

「市場"原理主義"」であれば、他の"原理主義"と同様、他の価値観を認めない、という側面が強く、私自身も共感はできません。
("原理主義"の問題点については、養老孟司さんが色々な著作で触れられています)

しかし、著者をはじめ、ほとんどの人は、「"市場原理"主義」、即ち「市場原理を重視する考え方」なのではないでしょうか。
そうでなければ、「協力」という言葉は出てこないように思います。

また、「市場の失敗」の問題や、昨今では「格差」の問題が提起されていますが、これらに対しては、

「貴族主義に対する信奉者と、社会主義に対する信奉者とは、どちらも中央集権的支配を信奉している」(P.237)

「自由市場において予期しなかった悪影響が発生するという場合が出てくることだろう。しかしこのようなことが発生するのを防止するために、政府の方が民間企業よりもより良い方法をもっているということはない」(P.500)

「企業家精神にあふれ、進んで危険を冒した個人たちの少数派が、一般大衆の先頭を切ることによって、後に続く人々がその真似をする機会を作り出してやったことが、やがて社会の多数派の労働の生産性を増大させるのにつながった」(P.164)

「人間の心の中には、平等に対する堕落した嗜好も備わっており、弱い連中が強い連中を自分の水準まで引きずり降ろすようにさせたり、自由における不平等よりは、隷従における平等を好むようにさせてしまう」(P.308)

といった指摘が反論(の根拠)となるのではないでしょうか。

結局は、

「一所懸命に働いても働かなくても所得は同じだというのに、それでも一所懸命に働く人がいるだろうか」(P.82)

ということであり、人間を信じるのであれば、

「人々の自由、すなわち人々がそれぞれの価値観にしたがって自分自身の生活を左右できる自由に依存することが、偉大な社会の潜在力を十分に引き出していくためのもっとも確実な方法である」

のだと、私自身は考えます。

その他にも、メールマガジン第7号でとりあげた「争点の束」に通じる「特殊利益と一般的利益」の問題(P.631他)や、時間コストの問題(P.463)等、私にとっては自身の考えを裏づけ、整理するうえで改めて役に立ちました。

今後も、時折読み直したいと思います。

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●HP紹介:すぎなみ子育てサイト●
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今月4日から、子育てに関する総合的なインターネットサイトとして、「すぎなみ子育てサイト」が開設されました。

http://www.suginami-kosodate.jp/

まだ立ち上がったばかりですので、行政情報の紹介ばかり、といった感じですが、今後「利用者からの投稿」が増えれば、面白くなってくるのではないかと思います。

ちなみに、お隣の三鷹市の同種のサイトは、こんな感じです。

http://www.kosodate.mitaka.ne.jp/

なお、「すぎなみ子育てサイト」の携帯電話用サイトも、今後立ち上がる予定です。
育児中の親のことを考えると、携帯電話用サイトの出来栄えが、「どれだけ利用者が増えるか」の鍵を握るかもしれませんね。

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●雑感●
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メールマガジン第21号、いかがでしたでしょうか。

今回は新年号ということで、「婚姻届出数」というおめでたい数字をとりあげてみました。

また、やや長くなりましたが(それでもだいぶ"遠慮"したつもりです)、私の好きな書籍である『選択の自由』について、「私自身の政治スタンス」を確認する意味も込めて、とりあげました。

さて、次回の区議会定例会(今期最後の定例会)は、2月20日(火)に開会予定です。
今期最後の議会となりますが、しっかり取り組みたいと思います。

岩田いくま

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