◇目次

今月の数字:18.77%
杉並区発行資料:『選挙の記録』
書籍紹介:『ダイスをころがせ!(上・下)』『選挙参謀』
HP紹介:防災・危機管理e−カレッジ
雑感

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●今月の数字:18.77%・・・20歳代の投票率●
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上記の数字は、平成15年4月27日に行われた杉並区議会議員選挙(つまり、私が当選した選挙)における20歳代の投票率です。
ちなみに、全体での投票率は39.82%であり、もっとも投票率の高かった「60歳代」は61.22%でした。

5人に4人が「選挙に行かない」という姿は、政治に携わる一人としてあまりに寂しく感じます。

これは、政治家の責任も大きく、また親の責任も当然あるでしょうが、一番の問題は「学校教育環境」にあるのではないでしょうか。
20歳になるまでに「政治」や「選挙」というものを身近に感じる機会がなく、むしろ遠ざけられてしまっていることが、「行く必要性が感じられない」結果となってしまっているのではないかと思います。

しかし、「学校教育にどう取り入れるか」も一方で難しいですね。先生が自身の思想信条を離れて客観的に教えられるのか、ここに対する危惧は、私自身もあります。というより、ここの危惧があるから、むしろ「学校では教えて欲しくない」という意見が、主義主張を問わず大きいのかもしれません。

ところで、杉並区では今年から中学2年生を対象に「1週間の職業体験」が行われます。
「議会(議員)で生徒を受け容れられないか」と先輩議員に相談してみましたが、答えは「議長が受け容れることはできるかもしれないけど。。。」とのこと。「他自治体の無所属議員とグループを作って、互いに(選挙区でない)生徒を受け容れる、という方法ならできるんじゃないか」との話もありました。
これは、中長期の課題として考えていきたいと思います。

とりあえずは一人でできることとして、この夏から大学生のインターンを受け容れる予定です。

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●杉並区発行資料:選挙の記録 ●
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『選挙の記録』は、選挙のたび毎に杉並区選挙管理委員会から発行されます。今回は、2年前の都知事選及び杉並区長・区議選挙をおさめたものを取り上げます(A4版102頁)。

内容はあくまで「記録」ですが、結構細かく記されています。

例えば、「投票所別・年代別・性別の投票率(私があてはまる「久我山小で投票した30代の男性」の投票率は39.71%)」といったことも記されています。
また、「時間帯別投票者数」もあり、最小は「7時〜8時」、最大は「11時〜12時」となっています。9時以降は、時間帯による極端な違いはないですね。

なお、これも当資料にありますが、2年前の区議選における無効投票は6,756あり(投票数の4%弱)、うち白紙投票が4,380ありました。
擬人化すると、「名無しさん」は第5位での当選となります(私が2,446票ですから、私より2,000票近く「得票」しています)。
「棄権」と異なり「白紙投票」は一つの意思表示ですので、これを有効投票として擬人化し、その分「議員定数を減らす」といったことも選挙制度改革をいうのであれば考えられるのではないでしょうか
(もちろん、「小選挙区ではどうする」や、「あくまで一人分として擬人化するのか、何らかの基準・方法(例えば、当選者の平均得票数で割る)で複数人分として擬人化するのか」等、技術的な問題は多々あります)。

区議で出来ることではないですが、結構昔から思っていたので、この機会に書いてみました。

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●書籍紹介:                             ●
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● □『ダイスをころがせ!(上・下)』 著者:真保裕一    ●
● 発行:新潮社 文庫本初版:平成17年5月1日      ●
● 値段:上巻:590円(税別)、下巻:552円(税別)     ●
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● □『選挙参謀』 著者:関口哲平 発行:徳間書店    ●
● 文庫版初版:平成16年9月15日 値段:800円(税別)●
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ともに、いわゆる「選挙小説」です。

『ダイスをころがせ!』は、新聞社出身の若者が、衆議院議員を目指す過程を描いています。人物設定等から考えて、現逗子市長の長島一由さんがモデルかな?とも思わせます(長島さんが国政選挙に挑んだ際のことは、『金なし知名度なしで選挙に出る法(石原里紗著)』でまとめられています)。

『選挙参謀』は、市長選の過程を「選挙参謀」の視点から描いています。著者の関口さん自身が数々の選挙を手がけてきた人ですので、このような「変わった」視点での切り口になっているのかと思います。

ともに小説(フィクション)ですので、「岩田もこんな選挙をしているのか」と思われてしまうと困ってしまいますが(~_~)、両方とも(選挙に携わる私としては)面白かったです。

特に頷いたのは、『選挙参謀』で大前研一さんの都知事選挙に触れているところ(著者は事務局長をしていたようです)。
要は、大前さんが立ち上げた「平成維新の会」の会員が、選挙(正確には、選挙前の政治活動)にあたって「口を出す」ばかりで(メールでの政策提言)、「身体を使わない」(自身でビラを配ったりはしない。つまり、「票の獲得」に汗をかかない。)ことが書かれています。

象徴的な1行が、
「こと選挙に関して、こんな口先ばかりの連中を見たことがなかった」
だと思います。

私自身昔は大前さんの著作も結構読んでいましたし、また実は彼が立ち上げた「平成維新の会」の講義ビデオを購入していた時もありました(思い返せばちょうど社会人になったばかりの時で、名古屋で仕事をしていました)。そうした縁で初出馬の際には平成維新の会主催の公開討論会にも声がかかり、出席したのですが、

「立候補予定者も集まった人も”なんか軽いなあ〜”」(地に足がついていないというか、「理想」はいいけど、そのための手段を含めた実現性をちゃんと考えてるの?実現するために自ら汗をかく覚悟はあるの?)

という印象を受けていましたので。(それ以来、平成維新の会との接点は切れました)
もっとも、この選挙では私は落選しているので、何を言ってもあまり説得力はありませんが。。。

「汗をかく」という表現を「根回し」と同義語として否定的な向きもあると思いますが、ものごとを実現するためには「自ら足(と手)を動かす」ことが必要なことは、いかなる仕事でも同じではないでしょうか?政治の場でこれをしなければ、他力本願のただの評論家になってしまうのではないでしょうか。

私自身政治の世界を目指すにあたって、

「なにはともあれ、(まずは)区議を目指す」

ことに迷いがなかったのは、短いながらも社会人生活の中で得た「現場を知らなければ何を言っても空理空論になる」という意識が強かったからです。

書籍紹介から脱線してしまいましたが、私の政治スタンス(といいますか、仕事に対するスタンス)も紹介させていただきました。

なお、「現場だけから考える」つもりも全くありません。理論(頭)と現場(身体)の両方をバランスよく使っていきたいと思っています。「どちらかに偏っているな」と感じた際には、是非ご忠告ください。よろしくお願いします。

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●HP紹介::防災・危機管理e−カレッジ●
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杉並区では昨年度から「初期救急対応力の向上」を図る一環として、「区民レスキュー制度」を始めています。これは、「消防署の普通救命講習(3H)+AED(自動体外式除細動器)の使用法等区独自の講習(1H)」を受講した区民を「区民レスキュー(救急協力員)」として認定する制度です。

私も講習を受講しましたが(区政報告Vol.7を参照ください)、復習をしないとどうしても救命方法を忘れてしまいがちです。

そんな時、下記HPが役立ちます。

http://www.e-college.fdma.go.jp/top.html

これは総務省消防庁が行っているネット講座(無料)で、防災・危機管理に関する多くの講座を視聴することができます。

例えばAEDも含めた初期救急の方法を復習したければ、

「いざという時役立つ知識コース」の「救命手当(AEDを用いた方法)」

を視聴すれば、”気道確保→人口呼吸→心臓マッサージ→AED”という一連の流れを確認することができます。(ちなみに、このコースの視聴時間は約20分です)

他にも数多くの講座がありますので、一度覗いてみてはいかがでしょうか。

ちなみに、東京消防庁のモバイルサイト(下記アドレス)でも、「応急救護要領」の手順が確認できます。i−モードをお持ちの方は、ブックマークに登録しておかれると、いざと言うときに役立つのではないかと思います。

http://www.tfd.metro.tokyo.jp/i/index.html

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●雑感●
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メールマガジン第2号、いかがでしたでしょうか。今回は、書籍紹介に絡めて、私が「数ある選挙」で区議選を選んだ理由も記させていただきました。
なお、今号からは「区役所の仕事」シリーズも記していく予定でしたが、これを記さなくとも結構な分量になってしまいましたので、次号以降様子をみて考えていくことといたしました。申し訳ございませんが、ご了承ください。

ただいま議会の真っ最中です。今回は一般質問も行いました。全文は私のHPに掲載しておりますので、よろしければご参照ください。

http://homepage3.nifty.com/ikuma/

また、次回報告会は、

7月20日(水)19:00〜 久我山会館
7月24日(日)14:00〜 西荻南区民集会所 ← 日曜日です

の予定です。今回は「杉並区の教育改革」を取り上げる予定でおりますので、是非ご参加いただければと思います。

岩田いくま

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メールマガジン第2号(平成17年6月)