◇目次

今月の数字:50歳6ヶ月
杉並区発行資料:杉並区議会年報
書籍紹介:『一言申しあげます。』
HP紹介:防犯に役立つHP
雑感

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●今月の数字:50歳6ヶ月・・・杉並区議会議員の平均年齢●
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上記の数字は、平成15年4月末日段階(つまり、改選直後)の杉並区議会議員の平均年齢です。
したがって、現時点での平均年齢は、52歳7ヶ月になります。

ちなみに、平成11年の改選直後の平均年齢は51歳1ヶ月、平成7年の改選直後の平均年齢は54歳3ヶ月です。
前々回(平成11年)の選挙の時から、急激に若返っていますね。

平成11年の選挙といえば、区長選では40代前半の山田区長が初当選し、また新人が16名当選しました(議員定数52名)。
平成15年の選挙でも、私を含めて新人が12名当選しています(議員定数48名)。
参考までに、平成7年の選挙では、定数52名に対し、新人の当選は6名でした。

結果として、現在の杉並区議会では、平成11年以降に初当選した議員が定数48名に対し26名と、過半数を占めています。

議員の平均年齢が50歳強であることをどう判断するかは難しいところですが(「若ければいいってもんじゃない」ということは、実際に議員となって、民間企業にいた時以上に痛感しています。私自身も若い一人ではありますが)、ここ2回の選挙で大きく人が入れ替わり、杉並区議会も(これでも)だいぶ変わってきたようです。

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●杉並区発行資料:杉並区議会年報 ●
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区議会年報は、区議会の活動のダイジェスト版として、毎年3月に発行されます(平成16年版はA4版50頁)。

内容は「活動の記録」としての色彩が濃く、正直あまり面白くはありません。参考までに目次を記しますと、
1.議会の構成(議員名簿や会派構成等)
2.定例会等の開会状況
3.議案等
4.代表質問・一般質問(質問者及び質問事項のタイトルのみ。なお、昨年までは、質問者の個名は出ておりませんでした。『区議会だより』に質問者氏名を掲載するようになったことにあわせて、16年版より氏名が出ております)
5.委員会等(委員会の開催日数や、行政視察の行き先・目的等)
6.請願・陳情
7.区議会情報公開の状況
8.区議会だより
9.予算等(議会関係予算)
10.他都市からの行政視察受け入れ件数
11.区議会事務局
となります。

なかなか面白いかな、と思うのは、「10.他都市からの行政視察受け入れ件数」です。
昨年は102議会から134件の視察を受けており、これはかなり多いと思います。

さて、ここ3年間の視察目的上位5件をそれぞれ記すと、

<平成14年>
1位:ゆう杉並(21件)
2位:住基プライバシー条例(17件)
3位:環境目的税(いわゆるレジ袋税)制定の経緯(15件)
4位:校庭の芝生化(和泉小)(8件)
4位:NPO支援基金制度(8件)

<平成15年>
1位:ゆう杉並(16件)
2位:自治基本条例について(15件)
3位:住基ネットについて(10件)
4位:環境目的税について(9件)
5位:教育改革アクションプランについて(6件)

<平成16年>
1位:ゆう杉並(17件)
2位:自治基本条例について(13件)
3位:校庭の芝生化(和泉小)(10件)
4位:防犯カメラの設置及び利用に関する条例について(8件)
5位:学校希望制度について(6件)
5位:レジ袋削減対策について(6件)

となっております。なんと、”ゆう杉並”が3年連続1位!!

ところで皆さんは「ゆう杉並」って何かご存知でしょうか?

「ゆう杉並」とは平成9年にできた施設で、「大型児童館」と「男女平等推進センター」との複合的施設で、荻窪1丁目にあります。
その特徴は、「(主に)中高生向けの児童館」であることで、音楽スタジオがあることでしょうか(ミキシングルームまであります)。

それにしても、これだけ多様な施策を展開している杉並区でも、一番視察されるのは「箱物」である、という現実が、「日本全体の政治状況はまだまだ箱物中心」だと思い知らされるような気がします。確かに、財政状況が非常に悪い地方の町村の方が、杉並区より立派な施設をもっていたりしますからね。。。

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●書籍紹介:『一言申しあげます。』 著者:山田宏(杉並区長)●
●  発行:株式会社ぎょうせい 初版:平成16年7月10日  ●
●  値段:1,429円(税別)                     ●
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昨年夏に発行された、区長の書籍です。

第1章は「杉並改革の軌跡」として、区長就任後5年間の主要な施策が、実施までの経緯を踏まえながら記されています。

第2章は「山田区政を私はこう見る」として、4人の方(石原伸晃衆議院議員、佐々木信夫氏(学者)、中田宏横浜市長、樋口恵子氏(学者))による、山田区政への評価が寄稿されています。

第3章は「自治は歴史的必然である−私の地方自治小論」として、山田さんの自治に関する考えが記されています。

他に、資料として、区長就任後制定された主要な条例や、改革の主要な成果、山田区政の歩み(年表)が添付されています。

第1章は4部構成となっており、第1部は「スタートは行財政改革」として、敬老会に配っていた紅白饅頭を廃止した話、学校給食民間委託の話等が記されています。

第2部は「杉並ルールの新たな創出」として、NPO支援基金制度の話、ドン・キホーテ出店時の話、杉並病とレジ袋税の話、住基ネットの話等が記されています。

第3部は「地域とともに築く−治安・教育・福祉」として、防犯カメラ設置条例や防犯自主団体の話、校庭芝生化の話、教室にクーラーを設置しない理由、民間人校長登用の話、障害者区議会の話等が記されています。

第4部は「隗より始める」として、自治基本条例と多選自粛条例の話、職員のサンダルや名札の話が記されています。

この本が出た直後の議会では、この本で書かれた表現を引用した質問が結構出ていました。

杉並区が取り組んだ施策について、個別にはメディア等でしばしば報道されていますが、総括的に把握するにはかなり役に立つと思います。また、山田さんの考え方も随所に示されていますので、当面区政の方向がどのようになるのかを判断するにも、格好の材料です。

杉並区(山田区政)が何をし、どういった方向に向かおうとしているのか、また区役所とはどういったところか、国と地方自治体との葛藤とはどんなものかを知りたい方には、お薦めです。

最後に、私も共感する一節を記します。

”これまで「自助・共助・公助」ということがよくいわれてきました。しかしこれは並列ではありません。自助があって初めて共助が成り立ち、共助があって初めて公助がある。自助・共助・公助の順で成り立つもので、この三つは並列ではありません。最も基礎になるのは「自助」なのです。
(中略)ここがあいまいだと公助の部分が安易に広がっていきます。”


なお、

『松下政経塾とは何か』 出井康博著 新潮新書 ¥700 2004年11月20日発行

にも、山田区長がたびたび登場しています。興味のある方は、ご参考までに。

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●HP紹介::防犯に役立つHP●
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杉並区では平成15年度から防犯活動に力をいれています(例えば、昨年度の区政キャッチコピーの一つは「安全安心を固める」でした)。その一つとして区民自身による防犯団体結成があり、現在100を超える団体が区内にて活動しています
(正確には、「登録しています」の方がいいかもしれません。今でも活動している団体は、残念ながら半分以下のような気がします)。

私自身もそのうちのひとつに参加していますが、そこの方から以下のHPを紹介いただきました。

<(財)都市防犯研究センター>

http://www.jusri.or.jp/

当HPには「住まいの防犯自己診断」というコーナーがあり、そこでは「アパート」「一戸建て」「マンション」の別に簡単な自己診断ができるようになっています。それぞれ12〜15項目に答えるだけですので(主に選択式)、ちょっと覗いて試してみてはいかがでしょうか。

<警視庁>

http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/index.htm

いわずとしれた警視庁のHPです。多様な情報が掲載されていますが、その中に「泥棒撃退診断」というコーナーがあります。

http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/kouhoushi/no81/sindan/sindan.htm

ここでは「泥棒の心理を読み取る」ことから防犯対策をしていこう、ということで、10項目の質問があります。ただし、各項目が最大10個の選択肢から選ぶようになっていますので、結構考えさせられます。
なかなか面白く、ちゃんと解説&対策も示されますので、結構役に立つと思います。

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●雑感●
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メールマガジン第1号、いかがでしたでしょうか。初回ということで、「今月の数字」や「杉並区発行資料」にはもっとメジャーなものをとりあげるべきかとも考えましたが、こうした機会ですので雑学(?)からとりあげました。
第2号からは、「区役所の仕事」シリーズも記していきたいと思っています。
まだまだ試行錯誤の段階ですが、これからも読んでいただければ幸いです。

なお、平成17年第2回区議会定例会は、6月6日(月)から開会予定です。

岩田いくま

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メールマガジン第1号(平成17年5月)