31年度予算への意見開陳⑥(4/2)

5月からの新元号は、「令和」と公表されました。

平成も残すところ、あと1ヶ月ですね。

さて、昨日までに引き続き、、予算特別委員会の最終日(3月15日)に私が行った、

「会派を代表しての、平成31年度杉並区予算等に対する意見開陳」

の内容を、当欄に記していきたいと思います。

今回がラストとなります。

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 さて、今定例議会が始まる直前、作家で経済企画庁長官も務められた堺屋太一氏がご逝去されました。心からご冥福を祈念いたします。氏が著された書籍は多数ございますが、そうしたなかで、いわゆる「組織論」についても見解を示されております。堺屋氏によれば、「組織には死に至る3つの病」があり、それは、①機能組織の共同体化②環境への過剰適応③成功体験への埋没 とのことです。最近の杉並区役所や杉並区議会を振り返る時、非常に示唆に富んだ指摘だと感じます。組織論における共同体組織と機能体組織については、ゲマインシャフトとゲゼルシャフトとしてドイツの社会学者テンニースが対概念として提示しておりますが、本来機能組織であるはずの区役所や区議会が、共同体化をしてしまってはいないでしょうか。また、職員が行政のプロとしての責任よりも、また議会・議員は議事機関としての責任や二元代表制に求められている本来の役割よりも、区長の一挙手一投足に過剰適応してしまってはいないでしょうか。杉並区役所や杉並区議会という組織が死に至らないためにも、任期満了を控えたこの機会に申し添えておきます。

 以上、議案第16号平成31年度杉並区一般会計予算を中心に意見を申し述べてまいりました。結びに当たりまして、予算審議に対し真摯にご答弁をいただきました理事者の皆様、資料作成にご協力いただきました職員の皆様に感謝を申し上げ、会派を代表しての意見の開陳を終わります。

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