31年度予算への意見開陳⑤(4/1)

今日は、新しい元号の発表日ですね。

さて、どのような元号になるか。。。

今日も、先週に引き続き、予算特別委員会の最終日(3月15日)に私が行った、

「会派を代表しての、平成31年度杉並区予算等に対する意見開陳」

の内容を、当欄に記していきたいと思います。

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 以上、平成31年度一般会計予算について、長期的な時間軸のなかで、主に財政の視点から適切な予算案となっているかについて見てまいりました。
個々の施策や取組みでは評価できるものも勿論ございますが、「お金があれば、その分使う」といわんばかりの財政運営からは、将来の課題に正面から向き合っているとは残念ながら認められないこと、あわせて、足元の行政需要への対応、すなわち「現在の区民福祉の向上」に重心が置かれすぎており、長期最適の視点、「将来の区民福祉の向上」に対する姿勢が不十分であることから、議案第16号平成31年度杉並区一般会計予算には反対をいたします。
 なお、さきほどカナダのプログラム・レビューについて触れましたが、「厳しい財政状況においてもあえて支出する意味があるか」は、5つ目の基準となっております。また、6つ目の基準である「実施においていかに効率を高めるか」については、今後AIやRPAを適切に導入すれば、一定の成果を見込めると言えます。他の基準をここに列挙すると、「公共の利益にかなっているか」「政府がやるべき事業か」「地方政府に任せられないか」「民間やボランタリー・セクターと協力できないか」となります。「地方政府」を「国・都や他自治体」と読み替えれば、区政運営においても全て当てはまることですが、現在の杉並区政においては、「福祉の向上」を錦の御旗として、こうした視点での検討が不十分となってはいないでしょうか。そもそも「福祉の向上」は、地方自治法第1条の2に「地方公共団体は、住民の福祉の増進を図ることを基本として」とあるように、至極当たり前のことです。大切なのは、この「福祉」を時間軸の中でどう捉えるか、また、「区民の自立を支援する福祉なのか、それとも区民の依存を助長する福祉なのか」といった視点ではないでしょうか。「区民福祉の向上」の一言で思考停止や知的怠惰に陥ることなく、福祉のあり方自体について、改めて真摯に向き合っていただきたいと、申し添えておきます。

 次に、各特別会計予算並びに予算関連議案について、簡潔に申し上げます。
 国民健康保険事業会計については、平成30年度に制度改革が実施され、都道府県が財政運営の責任主体となりました。平成31年度は、その2年目となります。また、介護保険事業会計については、平成30年度に第7期介護保険事業計画が始まり、その2年目となります。平成31年度は節目の年というわけではなく、特段の問題はないと判断し、議案第17号平成31年度杉並区国民健康保険事業会計予算他各特別会計予算について、すべて賛成いたします。
 また、議案第7号杉並区職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例他各関連議案につきましても、すべて賛成いたします。

 以上、各議案に対し、会派としての賛否及びその理由を述べてまいりました。我が会派より当委員会の質疑で指摘または要望した事項については、この場で改めて全てを申し上げることはいたしませんので、十分検討され、今後の区政運営に反映されるよう求めます。

(続きは明日掲載いたします)

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