一般質問C(6/20)

先週に引き続き、14日(火)に行った一般質問のご紹介です。

本日は、「教育について」の部分です。

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今月は、井出教育長の四年任期最終月となっております。井出教育長は、かつて私が代表質問で座右の銘をお尋ねした際に、「いいまちはいい学校を育てる、いい学校のあるところにいいまちができていく」と答えられており、地域ぐるみで学校を支える仕組みづくりに積極的に取り組んでこられたと理解しております。
私自身、教育長のそうした考えには積極的に賛意を示すものであり、地域に住む大人の一人として、ゲストティーチャーとしての授業参加、PTAとしての読み聞かせ活動や学校に泊まろう会への参加、また最近では放課後子ども教室でのバレーボールの指導等、楽しみながら子供達の教育に参加させていただいております。読み聞かせを初めて学校で行う際に、本の選択や読み聞かせの留意点について、教育長というより「敬愛する学校教育者」として色々と教えていただいたことも、個人的には良い想い出となっております。

一方で、教育現場に直接参加していくなかで、新たな課題等も実感をしております。
例えば、当区では「地域と協働する学校」を積極的に推し進めるために、学校支援本部を全校に設置し、地域運営学校も十六校を数えるまでになりました。その他、学校評議員、学校サポーター、学生ボランティア、部活動支援、地域コーディネーター、学校教育コーディネーターとして多くの方が参画し、また土曜日学校や放課後子ども教室も多くの学校で実施されております。そして、忘れてならないものとして、従来から学校を支える組織として機能してきた、PTAもございます。学校活動の支援に、これだけ多面的な入り口があるということこそ、これまでの取組の成果といえますが、一方で補助金・助成金の体系も含め、新たな仕組みを逐次構築してきた面も否めないため、それぞれの活動間の役割分担がややもすれば曖昧であったり、逆に厳密になりすぎたりして、総合力としての効果的・効率的な学校支援になっていないのではないか、と感じるところもございます。

今後は、これらの諸制度をいかに一体的なものとして、補助金・助成金のあり方も含めて再編していくかが、初期の目的をさらに効果的に実現していくための課題ではないかと私自身は考えております。こうしたことも踏まえ、教育長に「地域と協働する学校」という視点でのこの四年間の取組を振り返っていただき、その成果及び今後に向けた課題について、ご所見をお伺いいたします。
なお、学校サポーター等の人材情報の共有は、どのようになっているのでしょうか。口コミの威力は十分認識しておりますが、教育委員会として人材データベースを整備することについて、ご所見をお伺いいたします。
 
学校を支援する仕組みとしては、地域によるものだけではなく、当然教育委員会によるものも多数ございます。科学館の取組も、そうしたもののひとつといえます。先日、「さいえんす・タイム」という子供達向けの科学教室を見学いたしましたが、校種を問わず、また通学している学校を問わず参加できるのが、学校ではなく区立施設で行う事業のメリットではないでしょうか。
そう考えた場合に、現在の科学館の場所は、やはり「区民、特に子供達の利用しやすさ」という面で、難があるといわざるをえません。区教育委員会としての科学館の位置づけ、及び、新科学館の整備に向けた検討状況をお尋ねしておきます。

以上、大きく三点にわたってお尋ねしてまいりました。今年度は、震災対応という短期的な危機管理を改めて見直すとともに、子供達により良い世の中を残していくため、基本構想や総合計画の策定という、長期的な視野に立って区政を検討する年となっております。議会もその構成を新たにしたところであり、将来に禍根を残さないためにも、二元代表制の成熟を通して、現在そして未来の区民福祉の向上、区政発展に活かしていかなければなりません。そうした認識のもと、私自身もより良い区政の実現を目指して真摯に取り組んでいくことを申し述べまして、私の質問を終わります。

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以上で、終了となります。

先週水曜日から、4日間にわたって一般質問の内容をご紹介してまいりましたが、お読みいただいた方、ありがとうございました。

(写真は、杉並区科学館です)

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