地域政党(7/23)

最近、改めて“地域政党”が注目を集めています。

4月には、大阪で橋下知事が「大阪維新の会」を立ち上げ、名古屋では河村市長が「減税日本」を立ち上げました。

なぜこうした動きが起きるのか、私なりに考えると、結局は「国政における政党という枠組みが、地方自治の現場ではうまく機能しない」ということではないかと思います。

国政においては、衆議院選挙における小選挙区制をベースとして二大政党制へと(基本的方向としては)向かっておりますが、地方議会選挙は中選挙区制もしくは大選挙区制です。

また、そもそも国は議院内閣制ですが、地方自治体は二元代表制です。

こうしたことを考えると、従来の「政党」という枠組みだけで地方自治の現場を考えることは、むしろ現実にそぐわない、ということではないかと思います。

ただ、大阪や名古屋の動きには、違和感もあります。それは、「首長主導」であること。
どうもこれは、地方自治体を議院内閣制に近づけようとするような動きに見えます。

本来は、二元代表の一翼として機能するために、国における政党の枠組みを超えて、議会として力を合わせる、というものではないでしょうか。

首長主導ではなく、議員(議会)主導の地域政党こそ、二元代表制という制度の趣旨に沿うのではないかと感じています。

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